抗生物質は有効か

抗生物質は有効か

にごり爪に抗生物質は有効かどうかという疑問があると思います。
基本的に風邪なインフルエンザなどのウィルス(最近)には抗生物質は有効ですが、にごり爪は白癬菌というカビの一種が足の皮膚や爪に寄生しているために、抗生物質は有効ではありません。

 

そのかわり、抗菌、抗真菌薬という内服薬があります。
抗生物質は肝機能の低下が起こることはまれですが、にごり爪治療に使われる内服薬は、肝機能の低下が時々認められるために、服薬中は定期的に血液検査をしなければなりません。

 

にごり爪の原因となる白癬菌は、ケラチン(たんぱく質の一種)を栄養とするため、通常はケラチンの豊富な表皮の角質層や爪、毛包内角質や毛に感染し病変を生じます。

 

白癬は罹患部位によって病名が異なり、足白癬(いわゆる水虫)、爪白癬(いわゆるにごり爪)、体部白癬(たむし)、股部白癬(いんきんたむし)、手白癬(手の水虫)などと呼ばれます。足白癬(水虫)の患者さんは、日本ででは潜在的には約2500万人(5人に1人程度)、爪白癬の患者さんは約1200万人(10人に1人程度)存在すると推定されています。

 

これだけの人数がいる割には、専門の病院がない、病院へ行ってちゃんとした治療を受ける人が少ないために、完治して再感染しない人はなかなかいないそうです。
白癬菌に感染しているかどうかは、の診断は顕微鏡で白癬菌を見つけて初めて可能となります。問診や臨床所見からその可能性が高いか低いかは推定できますが、けっして確定診断できません。

 

白癬を疑ったらまずは当院で受診いただき、鏡検検査で白癬菌を検出することが大切です。鏡検検査は5〜10分程度で済む検査ですので、時間的にも大きな負担にはならないと思います。(費用は2〜3千円程度)むしろ、正しい診断がなされぬまま、無意味に長期間、抗真菌剤を使用することの方が、時間的にも費用も無駄になることがあります。

 

日本では国民の10人に1人は爪白癬に罹患していると推定されており、患者の70%に足白癬などの他の白癬を合併しています。水虫やにごり爪を治療しないで放置しておくと、白癬菌は爪周囲から爪甲の下に侵入し、爪甲が白色〜黄色に濁ってきます。

 

やがて爪甲下角質が増殖して爪が肥厚し、更に増殖した角質がもろくなって脱落すると爪甲剥離状態(爪が浮いている状態)になります。
初期は爪甲表面に変化はありませんが、進行すると爪甲変形が生じ、歩行困難になることも。

 

外用の抗真菌剤は角層の奥深くまで浸透しないため、爪白癬の治療は抗真菌剤の内服が基本です。

 

決して抗生物質ではありませんので、家に風邪などの時に処方された抗生物質があったとしても飲んでも何ら意味がないどころか、体内の良い菌まで殺してしまうことになりますので、気を付けてくださいね。

 

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